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ノースウェスト航空とデルタ航空の合併で今一度注目されているアメリカ航空会社の財務体質のひどさであるが、噂通りにコンチネンタルとユナイテッド航空が一緒になっても、別にアメリカの航空会社の財務体質が良くなると思えない。それでなくても、アメリカの航空会社のもっている機体は年月が経った古いものが多く、燃費が悪いのだ。だから、さらに赤字が嵩む。しかしながら、新しい機体に買い替える資金もない。もう構造的にダメダメ体質になってしまった。ここまでダメになったなら、国内シフトしかないのではないか。それも、徹底的な人員のリストラをし、大手数社で寡占化することによって、米系以外のキャリアが入ってくるのが難しい米国内路線の路線、フライト数、運賃の見直しで黒字体質にする。海外便は競争力のない路線を売却、もしくは、共同運行便主体にする。これで10年くらいは急場をしのいで、いま一度、財務体質の構築を計るしかないのだ。
財務を悪化させている原因のひとつに、マイレージによる無料航空券の乱発があることは良く知られている。このため、現在各航空会社とも無料航空券の発行をぎりぎりまで抑えているとの噂がある。
事実、僕は20年来のある大手航空会社のマイラーであるが、いま、バンコク便、シンガポール便のビジネスの無料航空券はどの日でも構わないといっても取れない異常事態になっている。直近の多大な特別フィーを取られる日は除いて、どの日でも構いませんといっても、どの日も空いていないというのだ。
つまり、どんなにマイルを貯めても座席が確保できないという事態になっているのだ。これじゃあ、酷い。スーパーで特価品の広告を山ほど出して、客を集めてみたが、行ってみたら、安い商品は全部売切れという感じだ。調べてみたら、格安品はゼロか数個しかおいていないというからくりだ。
いくら会社の財務が窮しているといっても、これではひどい。米系のマイルをもっておられるかたは、これから何が起こるか分からない。ほとんど取れないのだが、行き先などどうでもいいから、とにかく何かに変換しておいた方が、いい。マイルの記録だけで、何も使えないまま倒産なんてことになったらバカバカしくて仕方がないのだ。
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