ツアーリポート
クリスタルハート LR597NY-82ゆったり旅するシルクロード2600キロ10日間2016年4月16日出発ツアー価格 299000円→269000円(タイムサービス割引価格)
ひとり部屋 8万円
参加人数14名 うちビジネス利用5名(成田ー西安間のみ)
夫婦4組、女性のひとり参加6名 佐藤。年齢は80代が4人くらい。あとは70代が中心。佐藤以外は65歳以上
海南航空 成田ー西安 西安→ウルムチ
中国東方航空 敦煌→西安
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総評
敦煌のばっこう窟観光の充実、西安への直行便、少人数。詰め込み過ぎていないので各地の観光がじっくり。シルクロード観光の基本を満足感を高く、しっかり安く抑えたい人に最適なツアー。シルクロード観光をするのなら、このツアーがやはりいい。10日間なので少し高いが、その分、少人数でじっくり観光。特に敦煌のばっこう窟は通常のツアーでは物足りなさが充満してしまうので注意。1日、11000歩歩いて観光。
足の悪い人は、このツアーは1万歩以上歩く日が4日もあるので注意。ただしシルクロードツアーはどれでも同じだろう。
クリスタルハートならではのサービスや快適さを期待したが、泊るホテル、訪れるレストランで次々とトラピックスの人やツーリズムの人とも同じ。高級ツアーのグレード感はなかった。
クリスタルハート以下、トラピックス以上という感じ。
今回の最大の残念ポイントは添乗員。この人は長くS旅行社という秘境系専門の会社で働いていたこともあり、自らを阪急交通社の外様と名乗る人だけにあって、クリスタルハートの添乗員としてすべきことをしてくれなかった。毎日は着替えしてないかも?という不潔感が漂う。今回はリニューアルしている2018年初回のツアーなのできちんとツアー自体を掌握すべきなのだが、客と一緒に観光しているという感じで残念感あり。すべてを現地事情で済まそうとしないで欲しいと思った。
ツアーの教訓。通常はその年の最初のツアーはできるだけ選ばない。分かっていたのにタイムセールで価格が3万円安くなったため今回は選んでしまってちょっと損した感あり。でも安かったからいいかという思いもあり複雑。
ツアー設計自体はとても良くできていて、クリスタルハートとしては低価格。トラピックスの8日間の同じ方面のツアーが20万弱なので、2日長いのに7万円しか違わない。特にツアー最大のみどころである敦煌ばっこう窟は1日時間を使うので18も窟を見られた。ばっこう窟はほぼ1時間近くの映画鑑賞を含んでの観光のため通常は8くらいの観光で終ってしまう。
新疆ウイグル地区での中国当局の締め付けが強すぎて、ツアーが守りに入ってしまう。万が一を心配して9時出発が8時になるようなことが多発。トラピックスブランドだと、内容も多いためさらに厳しかっただろう。
このツアーを選んだわけ。 クリスタルハートのツアーは快適で阪急交通社の高級ブランドとして質内容とも充実していることが多かった。他のツアーが8日間で駆け足のようにめぐるなか、ほぼ同じ行程を10日間かけるので全体的にも余裕が出て満足感があるだろうと思った。初めて行く敦煌を漫喫したいということもあった。トラピックスが8日間で20万なら、クリスタルハート10日間で27万はやはり安い。ただし、ひとり部屋料金は8万と高い。これが7万以下ならもっと良かったのにな。
実は当初は4月23日発299000円で申込んでいたが、16日発のものだけタイムサービスがあり変更した。
フライトについて 海南航空はスカイトラック社で空の5つ星航空会社と言われて、各社ともそこを売りにするが、とんでもないので注意。評判の良くないヨーロッパやアメリカの航空会社よりも数段落ちる。もちろん、JALやANAとは比べ物にならない。例えば、個人向けモニターなし。イヤホン配布なし、機内でのドリンクサービスはアルコールがビールのみ。乗ったイメージは25年前のエアインディアという感じ。ビジネス利用の人の話では、ビジネスでの食事は良かったが、座席が壊れてリクライニングができなかったなど、問題あり。もちろん、それでも西安への直行便はありがたい。それは利点だろう。
4時間ほどのフライトだが、
空港でバルクヘッドや非常口の足下が広いエコノミーの座席を3500円で、帰国便は西安で200人民元で指定する事ができるので利用するといい。現金払いのみ。そうすればやや快適になる。今回10万円足してビジネスクラスにしなかったのは、そういう技を使えば安くて快適になると分かったから。
行って分かった、知っておきたいこと。その1、4・5月はトルファンは
砂嵐のシーズン。もの凄い。マスク、水泳のゴーグルなどは持っていく。
その2、数千キロも離れたところを観光するので仕方はないが、気温が場所によってものすごく違う。トルファンは4月でも30度を越え真夏。夏は40度を大幅に越えるとのこと。トルファンはほとんどが外を歩いてでの観光なので、5月後半〜9月中旬までは避けた方が無難?また、西安も5月終りから熱くなる。
シルクロード観光は4月〜5月中旬までがベストなのである。
その3、西安の土産店で行く、じゅうたん工場は、中東などで知っている価格からするとものすごく良心的なものが多く驚いた。
安くて質もいい。シルクの絨毯に興味のある方は、事前に調べておくとどれだけここが安いか分かるはず。
その4、ウルファン→敦煌(柳園)の中国版新幹線。進行方向、
左側は行程中7割以上に砂嵐よけの塀があり何も見えない。ただし、見えるところは天山山脈も見えて美しい。右側はゴビ砂漠などの雄大な景色が見えて面白い。
その5、西安の兵馬俑観光は1号館と青銅馬車館がメイン。記念写真を1号館で撮りたいが入口は大混雑で自分を入れての記念写真は至難の業。兵士たちを撮る事だけに専念しから少し左に離れると人が少なくなり兵士たちを背景に写真が撮りやすくなる。おおすすめは
3号館でやってる兵馬俑と一緒に写真を撮れる記念写真館。撮ってもらうと高いが、10元ほど払えば自分のカメラで何枚でも写真を撮れる。ガイドが値段を教えてくれるはず。そこでばっちり撮ろう。
←こんな感じ
ホテル
1日目 西安
リーガル西南空港大飯店 空港内をスーツケースを15分も引きずって移動。階段などもあり。NHKあり。プール、サウナあり。★★
2・3日目 ウルムチ
新疆信達海徳酒店 ウルムチでは高級ホテルらしいが、4月は空調が使えず大変だった ★★
4・5日目 トルファン
火州大酒店 4月でも暑い場所だが、冷蔵庫、氷サービス、冷房利用不可で暑苦しかった。佐藤的にはスタンダードクラスホテル ★
6・7日目 敦煌
太陽大酒店(貴賓楼)敦煌市内の中心部にあり夜市やスーパーなどに行くのに便利。徒歩3分、但し古い。 ★★
8・9日目 西安
シェラトン西安ノースシティ 近代的な高級ホテル。プール、サウナあり。NHKあり。★★★★
中国のプールについて。ホテル内のプールは無料なので利用しよう。夜10時くらいまでOKなところが多く、旅行者も簡単に使える。ただし、中国のプールはホテルでもスイムキャップ(垂纓用帽子)をしないと入れないので持っていくこと。なお、募集ではすべて旅行会社基準でデラックスホテルとなっていた。シェラトン西安以外は普通のツアーでも使うホテル。
クリスタルハートは通常は自宅・空港内の宅配サービスに始まり、空港、ホテルなど全てにポーターサービスが着く。家でスーツケースを宅配業者に預けてしまえば、帰宅まで重いものを運ばなくていいはずなのだが、今回、ポーターサービスがつかない場合があるとの印刷物が最終旅程票に入る。驚いてしまい。挨拶電話で尋ねると、分からない。添乗員で何とかするということだったが、当日行くと全部つかないということを言われたので、それはおかしいと。ホテルはつけてくれたが、それでも、
中国版新幹線ホームなど、改札から出発までの短い時間で、走るように、日本ならほぼ3階までエスカレーター、エレベータのないところをスーツケースを持って上がらなくてはならない。東京駅でエスカレーターのない新幹線のホームに階段で重いスーツケースと手荷物を持って上がる事を想像して欲しい。お年寄りの参加者などは特に気の毒だった。ガイドと添乗員で手分けして運んで欲しいと思った。
ホテルは現地事情もあるのだろうが、もう少し事前にホテル側と協議し、空調や冷蔵庫の用意などを徹底して欲しい。ほとんどのホテル、レストランで激安ツアーの人と同じだったのでちょっと、ちょっと、という感じである。
食事 3回ほどは高級感があったが、あとは通常ツアーとほとんど変わらないもの。
中国ツアーの昼夜食はたいていが大皿シェアで進む。大人数の時には戦争のようになる。今回は人数が少なく大皿シェアがメインだが、ゆったりしていた。さすがクリスタルハートの顧客だと思った。別に本当に美味しい中華なら日本で幾らでも食べられるのでこれでいいという感じ。
本当においしい中華料理はツアーの食事では出て来ない。今回もそれは同じだった。日本でひとり1万円以上払って食べるような美味しい中華料理はツアーで期待できない。例外は台湾の旅行中の飲茶や、北京での北京ダックくらいだった。
バス、2日目から8日目まではデラックスバスを使用。デラックスバスは3列シートの心地よいものと言われる。これ、オフシーズンのサービスらしい。ただ、クリスタルハートは座席を2席使えることが売りのはずなので、1人掛けの時には手荷物を近くにおく事ができず不便。こちらとしては歓迎するサービスではない。9日目のみ通常バスで2席使えて本当に楽だった。
1日目
14時55分 海南航空7928便 実質4時勘案で西安へ。到着後は専用車にてホテルへ案内とあったが、実際はスーツケース手荷物などすべて自前で20分近く運んでホテルへ。エスカレーターなどのない階段、じゅうたん廊下などもあり大変。
2日目
9時出発のはずが8時30分に繰り上げ。理由は道路混雑のため。威陽博物館、シルクロード起点群像。西の城門、食事は餃子。「徳発長」レストランにて、前菜のあと14種類の蒸し餃子と、水餃子。これおいしい。大雁塔(登頂したい人は30人民元 5人挑戦、帰る前に偉いお坊さんの書を見せられる。書の掛け軸8万6000円。購入者ひとり)。絨毯ショッピング。40分。空海で有名な青龍寺(ただし、何もなかったところに、当時を想像して、日本の四国で1980年代に建てたもの。空想の寺である)、興慶宮公園、阿倍仲麻呂記念碑という文字のある3メートルほどの塔を見るだけ。
終了後、空港へ。空港内の安いレストランで夕食。ただし、飛行機が2時間半遅れてウルムチ到着は深夜2時頃になる。深夜はメインの通りが使えないらしく、裏道を通り部屋に入れたのは午前3時過ぎ。28度。しかし、空調なし。
3日目
10時出発のはずが9時に繰り上げ。新疆ウイグル自治区博物館。1時間のはずが2時間半。それなら、ウルムチ観光をもう少し充実させて欲しいと強く思う。その後100キロ離れた、山中にある天池へ。この天池観光が8日間ツアーにない最大の特徴だ。運が良ければ天山山脈も見られ、遠くにポコタ峠も見られたはずなのだが、曇っていてみられない。また、50分弱のクルーズがあったはずだが、湖がまだ凍っているので中止。代替観光は現地の人の家訪問。ゲルでお茶。この日はとても寒く、冬の服装。昼のレストランは現地感満載で、皿や箸などをお湯で濯がないと使えない。不衛生な店だった。夜はホテルで食事。このツアーにはウルムチのバサール観光がないので、自分で行きたいと言ったらガイドの人が連れて行ってくれた。他のツアーの人を誘い3人でバザール観光15分。感謝。
4日目
トルファンへの移動日。予定通りの9時出発。寒い。ダウン必要。景色はきれいだが、天山山脈のふもとが何万もの風力発電の風車があり、美しい山の写真も撮りたいと思えなくなる。谷を超え、トルファンに入ると急に気温が上がる。さらに激しい砂嵐でバスは揺れる。昼食。羊肉がどんどん出て来るようになった。観光は高昌故城、アススターナ古墳群、ベゼクリク千仏洞、孫悟空の火焔山。夜になっても暑く寝苦しい。空調が使えず、冷蔵庫もない。氷を頼むが故障で渡せないとのこと。さらに、シャワーの水温が不安定。扇風機をもらい窓をあけて何とか就寝。
5日目
予定通り10時出発。交河故城、カレーズ、葡萄溝(シーズンオフなので面白くない)、現地のウイグル族のお宅訪問=干しぶどう即売。購入。ただし、現地価格の3倍くらいする。実はご家庭で食べてるラグ麺を試食させてもらったのでチップ替わりに購入。1000円分。ランチは民族舞踏と音楽のショーを見ながらはずがなし。30分待たされて青空食事。暑くてみんなほとんど食べない。ショーはなく、ひとりの女性がテーブルのそばでスマホで音楽を流しながら1曲踊っただけ。旅程保証の対象になる事故である。時間があったので、帰りにバサールで40分ほどの自由観光。さらに希望者のみ地元スーパーにもよってくれるが、中国当局に統制されていて、市場のにぎやかさはほとんどない。何しろバザールやスーパーに入るのにX線検査、ID提示が求められる。空港みたいだ。これは、新疆ウイグル地区ではどこでも同じで一日5−7回くらいの検問があった。ホテルに戻り、ガイドブックによると絶対に見た方がいいトルファンの蘇公塔(そこうとう)というこの地区独特の建築様式のモスクがあるらしいが今回の行程に入っていない。そこで、ガイドさんに頼んでタクシーを手配してもらって観に行く、外観だけだが行って良かった。ホテルから行って帰って16元(290円)。30分強。
泊ったホテルはトルファンでも有数のホテルなのだが、中国当局の締め付けがキツすぎて快適性が減っている。参加者の中には、こんなに統制が厳しいのであれば事前に知りたかった。楽しくないから参加しなかったと声に出して言う人も出る始末。
6日目
9時出発のはずが8時20分。中国版新幹線で敦煌へ。4時間。車内で駅弁。35元。コンビニの弁当のようなもの。長距離、自分で荷物を運ばなくてはならず、大変な苦労。クリスタルハート感が落ちてしまう。
敦煌について、鳴沙山(めいさざん)と月牙泉観光。これ同じ場所にある。30元で砂よけのカバーを借りられるが正直いって不要。ここだけサンダルに履き替えた。ラクダもサンダルのままで乗る。20分。平坦な場所を歩く。ラクダ引きに写真撮影を頼む場合は20元のチップが必要とのこと。ちなみに、
中国のラクダはふたこぶラクダなので乗りやすい。太陽大酒店(貴賓館)トラピックスなど普通のツアーでも使うホテル。近くの夜市とスーパーで買物。
7日目
8時出発がこの日は8時20分。デジタル展示センターでばっこう窟の映画を2本見る。バスに乗りばっこう窟へ。10時少し前に観光開始。午前中に8つ。一度戻りランチのあと、再び戻り8つ。午後5時頃に終る。この観光のチケット代は840元もするという。15120円。通常の倍のチケット代だと現地のガイドが驚いていた。今回のツアーの最大の特徴であり、当方も大満足。敦煌ばっこう窟観光は、一日6000人の限定。人気の洞窟は完全予約制で入るのが難しい。やはりパックツアーで行くのが正解。明日行く予定の夜光杯の土産物店へ。誰も買わない。ただし、価格はそれほど高くない。トラピックスのツアーの人と同じレストランで夕食。
8日目
9時出発の予定が8時。玉門関(シルクロード、敦煌地区に入る為の関所)、漢代長城(万里の長城とは違うので注意)昼食。そこそこきれいな敦煌の住宅地内のレストラン。中国東方航空、午後3時35分発で西安へ。天龍寺が経営している?精進料理の「天龍宝厳」で夕食。おいしい。ビールを添乗員さんからサービス。2本飲む。シェラトンノースホテル。西安は京都のような場所と思っていたが、実際は中国のほかの大都市と変わらずびっくり。京都感ゼロ、どちらかというと大阪なんば。ツアー参加者の方からホテルのバーに誘ってもらいごちそうになる。
9日目
8時出発。シェラトンホテルの朝食は美味しかった。兵馬俑をたっぷり観光。行きは5元のカートに乗せてくれて楽チン。帰りはカートもないので30分弱歩いて駐車場となる。兵馬俑人形などおみやげを歩きながら買う。他に買うチャンスなし。小さいものはブロンズでも5元くらいで、陶器なら2元くらいで買えるらしい。値切れば値切るほど安くなる。僕はこぶりのブロンズものを5元。大きめの陶器のものを4元で購入。観光は続く。楊貴妃が玄宗皇帝と入ったお風呂があるという華清池(ほとんどが最近建てたもの)、項羽と劉ほうの宴会で有名な鴻門宴址など見学。客が誰もいない美術館での工芸品のショッピング、怪しさMAX。夕食は南門そばの旧ANAホテルで楊貴妃宴。料理がひとりずつ別の皿で出て来るのが嬉しい。おみやげ付き。
西安のガイドが3種類のお菓子の試食をさせるので、車内販売が始まるなと思っていたらしない。やらないの?と聞いたらやらないという。売りたくないって、ちょっと嬉しかった。
千原せいじにそっくりのガイドさん。皆んなに言われるって言ってた。
10日目
午前5時50分発。午前8時35分発のフライトで成田へ。帰りも200元払って足下の広いコンフォートなシートを確保。13時半過ぎに成田につき皆さんに挨拶し、スーツケースを預けて帰宅。
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